小児矯正
小児矯正の診査するポイント
お子様の歯並び治療(歯列矯正)とは、大人の矯正のように負荷をかけて動かすというよりは、あごの成長をコントロールすることで、
永久歯が生えやすいようスペースを確保したり、適した歯並びに整えていくという考え方のほうが分かりやすいかもしれません。
乳歯から永久歯に生え換わる時期ということをふまえた上で、矯正治療を行うことが大切です。
- 年齢
- 歯の大きさ
- あごの成長のバランス
- 指しゃぶりなどの悪習癖があるかどうか
- 反対に咬んでいる歯があるかどうか
- 先天的な永久歯欠損があるかどうか
- 先天的に小さな歯(わい小歯)があるかどうか
- 正しい位置に歯が生えているかどうか
- 永久歯が萌えるスペースがあるかどうか
- 虫歯の治療を行った歯があるかどうか
- 永久歯、乳歯の萌出状況
- 奥歯の咬み合わせの状態
- 前歯の咬み合わせの状態
- 上下の歯のセンターラインの位置
- 口元の突出感
- 希望の矯正装置
- 装置への協力性
- ブラッシング技術
なぜ、こどもの頃から
歯並び治療をした方が良いのか
- むし歯や歯周病になりにくくなる
- 見た目のコンプレックスがなくなる
- 健康に良い影響がある
- 価格が抑えられる
- ※矯正治療は医療費控除の対象になります(保険治療ではありません)
- 抜歯しなくても直せることが多い
- 取り外しできるので見た目も気にならない
- 他の矯正に比べて痛みが少ない
- 後戻りが少ない
- 歯が生え変わる顎が発達途中の時期のため習慣づけしやすい!
お子さまの歯はこのように
なっていませんか?
上顎前突
| 見た目 | 横から見た時に上の歯が出ている |
|---|---|
| 原因 | 指しゃぶり・下を前歯で押してしまう 口呼吸のクセなど… |
- 前歯に力がかかることで歯が前に出てきてしまう
- 乳歯より大きい永久歯に生え変わることで、前歯が目立ってしまう
叢生
| 見た目 | 歯並びがガタガタな状態 |
|---|---|
| 原因 | 口呼吸やお口のクセなどにより、舌の位置が下がる(低位舌) |
- お口の中にかかる圧力が適切でなくなり、あごの骨の成長が不足
- 乳歯より大きな永久歯に生え変わることで、よりでこぼこが大きくなる
開咬
| 見た目 | 奥歯は噛むけど前歯は閉じない |
|---|---|
| 原因 | 遺伝的な要因が強い |
- 指しゃぶりや、舌を前にだす癖などで更に悪化
- 歯がうまく噛み合わなくなると前歯で舌を噛むクセが出てくる。
そのクセで更に顎関節症のリスクが高まる。
反対咬合
| 見た目 | 下あごの骨が前方にずれて 噛み合わせが逆になっている状態 |
|---|---|
| 原因 | 遺伝的な要因が強い |
- 舌で下の歯を押す、頬杖などの癖で下あごが不正な成長が促されてしまう
- 口腔機能だけでなく滑舌にも悪影響を及ぼすことが多い
すきっぱ
| 見た目 | 前歯にすきまが空いてしまう |
|---|---|
| 原因 | 歯が小さい・あごが大きいなどの生まれつきの遺伝的要素が大きい |
- 舌を歯で押してしまうなどのクセにより、歯に圧力がかかり、隙間が広がる
- 目立つ歯並びのため、コンプレックスに感じる方も多い
発育空隙・霊長空隙とは?
発育空隙・霊長空隙とは乳歯のすき間のスペースをいいます。 このスペースは「乳歯より大きなサイズの永久歯が萌出するために必要なスペース」です。
乳歯は永久歯と比べ小さいため、もし乳歯がぴったりと並んでしまっているとサイズが大きな永久歯が生えるスペースがなくなってしまうのです。
つまり、永久歯が正しい位置に生えてくるために、乳歯列の発育空隙・霊長空隙があることが望ましいです。
乳歯の並び方は、将来の永久歯列におおいに影響します。
近年のお子さまは、この発育空隙が不足しがちで、永久歯がきれいに並びづらい傾向が見られます。
なぜ歯並びが悪くなってしまうのか
- 遺伝的要因
- お口の悪いクセ
- 土台であるあごの骨が適切に発達せず、歯がうまく収まらない
お子さまの歯並びが気になる保護者の方は多いですが、実は歯並びが悪くなる原因をしっかりと知っている方は少ないです。
「歯並びは遺伝的なもの」と思いがちですが、遺伝だけではなく、本人の習慣も大きく影響していることがほとんどです。
また、歯並びは歯だけではなく、その土台である顎の骨の大きさが関係しています。
たとえば、お口をポカンと開けしまうなどの悪い習慣が顎の成長を妨げ、歯並びが悪くなる原因となっています。
成長期は顎の骨が成長して歯並びが完成する時期です。この時期に成長をコントロールして永久歯が生えるスペースを確保することにより、
永久歯を抜くことなく歯並びを整えられる可能性が上がります。
口輪筋トレーニング
あいうべ体操




正しく口輪筋を鍛えることで、鼻呼吸へと改善していくために開発されたトレーニングが「あいうべ体操」です。
だらんと口を開けた状態の口呼吸。鼻呼吸が出来ないことによって、口腔内に雑菌が広がり、風邪をひきやすくなります。
それだけではなく、アレルギー症状(喘息や皮膚疾患)や集中力の欠如など様々な悪影響が指摘されています。
ぜひあいうべ体操を覚えて日々の習慣にしていきましょう。
- 1お口を大きく開けます→「あ」を発声する形
- 2お口を横に大きく左右に引き伸ばして→「い」を発声する形
- 3唇を凧のようにすぼめて前に突き出します→「う」を発声する形
- 4舌を最大限出します→「べ」を発声する形
- 5大きな声を出しながら、目を大きく開けて必ず良い姿勢でゆっくり行いましょう。
以上を一日五回三セット行いましょう。
舌の正しい位置を身に着ける
トレーニング
オープン & クローズ体操
舌先をスポットに置きながらお口の開け閉めを繰り返します。
このとき、なるべく大きく口を開けるようにしましょう。
オープン & クローズ体操の方法
大きな声を出しながら、目を大きく開けて必ず良い姿勢でゆっくり行いましょう。
以上を一日五回三セット行いましょう。
舌体操
他にも、舌の正しい位置を身につけるトレーニングには「舌体操」があります。
唾液を分泌する効果もあり、口腔内の健康維持に役立ちます。
お子さまだけではなく親御さんにもおすすめです。親子で一緒に行うのもいいかもしれません。
舌体操の方法
舌でほっぺの内側を押しながら、片側三秒以上かけてもう一つのほっぺに舌を移動。
左右に動かしていきます。上から往復三回。下から往復三回行います。
(一番奥の歯の内側→後ろ→ほっぺ側までグルッと一周、歯に沿ってしっかりなめましょう)
※ご紹介するトレーニング内容は一例です。その他のトレーニングも豊富にご用意しております。
小児矯正の特徴
歯並びは先天的因子が2割、後天的因子が8割
口腔機能発達不全症とは、舌を中心とした機能的発達の問題で、嚥下や呼吸が正常に行われていない状態です。
- お口の機能が正しく発育していないお子さまに見られる症状
口呼吸、不正歯列、下顎後退(出っ歯)、いびき、前傾姿勢、滑舌が悪くなる、 食べる機能の低下、集中力の低下、注意力の低下、睡眠不足(昼間の眠気)、多動、夜尿症、扁桃腺やアデノイドの肥大、鼻づまり、中耳炎
歯並びを治し、後戻りを防止するには口腔機能の正常化が重要であり、これには様々な取り組みが必要となります。 特に小児の場合はトレーニングのみで歯並びが治る可能性が高く、更に口腔機能の改善により様々な症状の改善も起こります。 BSFT(呼吸−嚥下機能療法)によって、歯並びのみならず健康で最大のパフォーマンスを発揮できる心身を作ります。
矯正治療「BSFT呼吸−嚥下機能療法」
歯並びが悪くなっている原因である口腔機能をBSFT呼吸−嚥下機能療法で改善する事で歯並びを治します。
完全に口腔機能が改善することで歯並びが改善できた場合は後戻りが起こりません。
そのために以下のトレーニングを行います。
- 呼吸トレーニング
- 姿勢トレーニング
- OMT顎顔面筋機能療法
- OMTアプライアンスの使用
1.呼吸トレーニング
口腔機能発達不全症の子どもの多くが上唇と下唇が完全に閉じる状態を維持することができていません。
口呼吸はやや過換気気味の呼吸のため体の二酸化炭素を大量に吐き出してしまい、低二酸化炭素状態になります。しかし、口呼吸が常態的に行われていると体が低二酸化炭素状態に慣れてしまっており、容易に持続的な鼻呼吸を行うことが難しいです。
まずは、息止めなどの呼吸トレーニングで二酸化炭素濃度に耐性を作る必要があります。
2.姿勢トレーニング
口腔機能や歯並びに問題のある子の多くは気道が狭くなっており、気道を開くために顎を前に出して前傾姿勢になります。 これによって更に口腔機能の低下と全身の姿勢の悪化を起こし頭痛や肩こり、手の痺れなどの問題を引き起こします。 そのため、口腔機能のトレーニングと並行して姿勢のトレーニングを行います。
3.OMT顎顔面筋機能療法
舌、頬筋、オトガイ筋、顔面筋などを中心とした口腔周囲筋の正常化を行うための直接的な筋機能トレーニングを行います。 当院では舌圧、咬合力、口唇閉鎖力、頬筋の緊張などを測定し、その結果に基づいてトレーニングメニューをプランニングします。 例えば口の周りの口唇閉鎖力が弱ければ口呼阪や出っ歯になります。 こういった場合は口唇閉鎖力を徹底し強化します。
4.OMTアプライアンスの使用
Myobrace、Myomuchee、PreOrthoなどの上下一体型の筋機能の正常化を主目的とした矯正装置を家で昼1時間と就寝中使用します。 この装置は歯並びを治すと共に口腔機能の正常化に強く作用します。
矯正治療の最大の問題は後戻りを起こすこと
小児の場合は最期の永久歯が生えて来る中学生、骨格が完成する高校生まで後戻りが起き易く長期管理が必須です。
矯正治療は子どもも大人も変わらず後戻りさせないためには後戻り防止装置リテーナーの持続的な使用が必要です。
しかし多くの方が途中でリテーナーを使用しなくなり後戻りを起こしてしまいます。特に、小学生で歯並びが治った子どもに対してリテーナーを渡したとしても、自己管理ができず継続使用ができないケースが多いです。
そのため、最も理想的な矯正治療は歯並びが悪くなった原因の完全排除によって歯並びが完治し、リテーナーを使用せずとも後戻りが起こらない状態を作ることです。
当院では18歳までの矯正治療管理を基本とし、可能な限り機能療法を主軸とした後戻りしない矯正を目指しています。
しかしながらどうしても口腔機能を完全に改善できずに後戻りが起こる可能性がある場合はインビザライン及びリテーナーを使用します。
子どものパフォーマンスが最大限発揮できるようサポート
睡眠時の呼吸は脳に大きな影響を与え、
2021年にアメリカで行われた大規模疫学調査では週3回いびきをかく子どもは脳の前頭葉の灰白質が薄くなり、集中力の欠如や学習障害、衝動行動を起こし易くなるという結果が出ています。
顎が小さくなったり下顎が後退したりすると見た目の歯並びが悪くなりますが、同時に気道も狭くなります。
気道が狭くなる事でいびきをかきやすくなるため、歯並びの悪さやいびきは気道が狭くなっている可能性を強く示しています。
気道が狭いと夜間に脳に酸素が十分に行き渡らないため、学習のみならず運動能力にも影響が出てしまいます。
当院の小児矯正について
プレオルソ
お子さまが出っ歯、ガタガタ、受け口などの不正咬合の場合、当院では「プレオルソ」という歯列矯正用咬合誘導装置をご提案します。 プレオルソは主に前歯の症状に対して用いており、歯並び以外にも口元の筋機能の回復や、舌の位置を正しくしてくれる効果もあるため「お口ポカン」や 「口呼吸」などの悪い癖も改善され、健康への効果が期待できます。
- 出っ歯、ガタガタ、受け口に効果がでやすい
- 個人差はあるが、6ヶ月を目安に効果を実感できる場合もある
- 柔らかいマウスピースでできており、取り外しができる
- 就寝時とそれ以外の1時間の装着
Myobrace®矯正
マイオブレース矯正は、マイオブレースと呼ばれるマウスピースを使い、 お子さまの成長に合わせて永久歯が生え揃うまでに永久歯が正しく生えるスペースを作るものです。 歯のスペースを広げるだけでなく、間違った癖を治し、舌やお口周りの筋肉を正しく使えるようにしていくため、 矯正後に歯の位置が元に戻ってしまう後戻りが起きにくいことも特徴の一つです。
- 永久歯が正しく生えるスペースを作る
- 間違った癖やお口周りの筋肉を正しく使えるようにする
- 取り外し可能なマウスピースのため食事や歯磨きがしやすい
- 就寝時とそれ以外の1~2時間の装着
拡大床矯正
床矯正(しょうきょうせい)では、お子さまの顎の成長に合わせて歯列の幅をすこしずつ広げます。 顎の骨を広げて歯が並ぶスペースを作ることで、無理なく自然な歯並びへと導くことができます。 歯が生えてくる土台から整えるため、将来的に抜歯が必要になる大掛かりな矯正治療を回避できる場合もあります。
- 将来的に抜歯せずに矯正治療ができる可能性が広がる
- 顎の自然な成長を利用して行うため、治療時の痛みが少ない
- 装置は取り外し可能なため、食事や歯磨きがしやすい
- 一般的なワイヤー矯正と比べると、費用が少ない
バイオブロック矯正
バイオブロック矯正は、お子さまの骨格的な成長を利用して、理想的な顎の位置と歯並びへ導く治療法です。 顎の成長方向そのものを調整することで、呼吸や姿勢の改善につながることもあり、根本的な原因から歯並びの乱れにアプローチします。
- 顎の成長方向を正しく促すことで、根本原因から歯並びを改善
- 呼吸・姿勢などの機能改善にもつながる可能性がある
- 成長期に合わせて進めるため、負担を抑えやすい
- 将来的に抜歯や大掛かりな治療を避けられる可能性がある





